世界中を震撼させる新型コロナウィルス。4月5日現在、世界の陽性者(テストを受け確認が取れているケース)は120万人を超え、6万4千700名の方が死亡したと報告されています。発展途上国等、テストが実施されていないケースを考慮すると、専門家は実際の感染者はこの数字の10倍であると話します。新型コロナウィルス対策のための政策を次々に投入するオーストラリアの現状はどうなのかをまとめてみました。
目次
オーストラリアのコロナウィルス対策
2月1日に中国からのオーストラリア入国規制を発表後、イタリア、イラン、韓国が追加され、3月18日には全ての国からの入国規制を実施すると発表されました。その背景には、ほとんどの陽性者は海外へ渡航されていた方であることが分かっており、国内での拡散を抑えるため打ち出された対策でした。入国規制開始後の週末に、ニューサウスウェールズ州保健局のミスでルビープリンセスのクルーズシップから、2700名を検疫なく下船させてしまいます。同じ週末に、首相からの繰り返しのメッセージである”Social Distance”が国民に全く届いていないことが証明されるかの如く、ボンダイビーチに多くの人が集まり晴天の気候を楽しんでいました。

この週末を機に、スコットモリソン首相はオーストラリアのロックダウンの開始を発表します。
オーストラリアのロックダウン開始
「オーストラリアもとうとうロックダウンか…」とニュースを見ながら本当に怖く思ったことです。しかし内容を聞いていると、他の国のロックダウンとは少し意味合いが違う様子。州によって規制が違うので、オーストラリアに滞在している方は、それぞれの州の決まりに従うのですが、基本は以下の通りです。
下の条件であれば外出は許可。それ以外は禁止
- Travelling to work or school
- To exercise (limited to just two people)
- For essential items, including groceries
- For medical care
Travelling to work or school(出勤・通学のための外出)
ビクトリア州は学校を早めのスクールホリデーに突入させましたが、政府としては、学校はまだクローズさせないとしています。当時のスコットモリソン首相の演説の一部は以下の通り。
…This is incredibly important. It’s going to be a tough year in 2020 and one of the things I don’t want to have yielded up is a year of a child’s education, which is so important. We need to work so hard together to try and ensure that those kids get that education and that is not lost to this virus…
学校をクローズせずにウィルスを抑えることのできたシンガポールなどを例に挙げ、子供たちから教育の場を奪いたくないと訴えます。
後日、高額であるチャイルドケアの費用もこのパンデミックの期間は無料にすると発表をしています。
職場に行く必要のある外出も許可されていますが、実際には多くの企業が家からテクノロジーを利用し勤務しています。
To exercise (limited to just two people) 運動のための外出
プレイグラウンド(公園の遊具)は使用できないようにテープが貼られていますが、2名(もしくは同居する家族の場合は2名の制限はなし)に限り一緒に外で運動することが許可されています。外での散歩、ジョギングなどもできます。
For essential items, including groceries (必要なものを購入するための外出)
日常必需品購入のための外出も許可されています。大手スーパーであるウールワース、コールスなど、多くの人が集まるスーパーでは自主的に、一度に店内に入る人数を制限するなどの規制をはじめています。人々も、政府のいう1.5メートルの距離を保ちながら、お買い物をしています。
座って飲食をするレストランはクローズしていますが、テイクアウトはまだオープンしています。
For medical care(受診の為の外出)
コロナウィルスに限らず、定期的に診察を受けている方も少なくありません。どうしても受信が必要な場合には、外出を許可されていますが、多くの医療機関はビデオカウンセリングを利用しています。
このEssential Activitiesという活動が曖昧であるため、困惑されている方も多いようです。最近読んだニュースでは、ニューサウスウェールズはフィッシュング(魚釣り)も大丈夫と発表されていました。
ロックダウンといっても、実際には多くの方が外出をしています。私が住んでいる場所が、ちょうど夏の終わりの晴天が続くシドニーだからでしょうか。週末の公園は、ジョギングをする人、サイクリングをする人と普段の週末よりも人が多いように感じています。
ロックダウンという厳しい言葉を使ったことで、オーストラリア国内が深刻さにようやく目が覚めたようです。
